《連載コラム》子どもと遊ぶって、どうやるの?

保育・子育てアドバイザー 研究員の上野里江です。

子どもが産まれてお母さんと呼ばれるようになって…
私は今年でお母さん歴16年になりました。
あなたは、何年目かしら?

可愛い子どもが、「ママ遊ぼうよ!」「一緒にあそんで~」とお願いしてくるようになると、おままごとでお客さんになったり、一緒に公園にいったり…子どもの要求に答えてあげなきゃ!とがんばっているお母さんも多いと思います。

そこで今回は「子どもと一緒に遊ぶって、どうやるの?」をお届けします。

子どもとお母さん、一緒に遊ぶことで育つものがあるのですよ。

 

お母さん業は大忙し!

保育士として30年以上、たくさんの子どもたちと一緒に遊ぶことを仕事としてきた私ですが…
我が子の子育てでは、「一緒に遊ぶって難しい!」と思うことがたくさんありました。

だって、お母さんは子どものためにご飯を作ったり、掃除をしたり、やることが目白押し。24時間無休のお母さん業に余裕の時間なんてないですものね。

「一緒にあそんで!」と言われても「ちょっと待ってて」「これやってからね」「あっ、玩具はここでやらないで~」なんて、一緒に遊ぶとは程遠い会話をしていました。

 

あなたは今、どんな毎日を過ごしていますか?

 

一番初めの遊びは…

子どもと遊ぶ余裕なんてない!そんな忙しい毎日の中で、振り返ると私が無意識にやっていたことがありました。

あなたも、ちょっと思い出してみて下さい。我が子が赤ちゃんだった頃…

顔を見ながら声をかけたり、抱っこしたり、笑いかけたり、あやしたり…あの手この手で、我が子を笑わせようとしませんでしたか?

私は我が子の笑顔が見たくて、思いっきり笑顔で語りかけていました。

そして、笑ってくれるとうれしくて、また笑いかける…

これって、親子の一番初めの遊びかもしれませんね。

名付けて「笑顔の交換ごっこ」

子どもはお母さんの笑顔が大好きです。
お母さんが笑いかけてくれると、子どももうれしくて笑うのです。
子どもには、お母さんの愛情が伝わるのでしょうね。

・子どもの喜ぶことを一緒に喜ぶ
・子どもが楽しんでいることを一緒に楽しむ

それが、一緒に遊ぶということ

お母さんって、無意識にちゃんと我が子と遊んでいるのかもしれませんね。

 

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「遊んで!」の本音は…

保育園で子どもたちと遊んでいる時、子どもがよく口にするなぁ、と気づいたのが「見てみて!」「見ててね」ということば。子どもたちの願いは、自分のやっていることを見ていて欲しい、そして楽しい気持ちを共感して欲しい。

私はそう感じました。

一緒に遊ぶって、遊びの内容や時間の長さではないようです。

もしかしたら子どもは「遊んで!」と言っても、お母さんに「さぁ、何してあそぼうか」と言われたらちょっと困ってしまうかもしれません。

子どもの「遊んで!」のことばは「見てみて!」「見ててね」という気持ち。

いくつになっても、子どもはお母さんに見ていて欲しい、関わって欲しい、そんな気持ちでいっぱいなのですね。

 

子どもの気持ちが満たされる遊び

一緒に遊ばなくちゃ!とがんばらなくても、じっくり玩具で一緒に遊ばなくても大丈夫。ほんのちょっとのお母さんとの関わりが、子どもの気持ちを満たしていくのです。

少しの時間の関わりを積み重ねていくことが、「お母さんと遊ぶと楽しい!」「お母さんはいつも見ていてくれる」という安心感につながっていくと思います。

 

そこでおススメなのがスキンシップ遊びです。

玩具がなくてもすぐ出来て、何より子どもはスキンシップが大好き!

 

それでは、いくつかご紹介しましょう。

 

「いっぽんばし こちょこちょ♪」

いっぽんばし こちょこちょ
たたいて つねって
かいだんのぼって…こちょこちょ~♪

保育園で初めて出会った子どもと仲良くなる時に、私がいつも楽しんでいた遊びです。

くすぐられるのって、ワクワクドキドキ!
0歳から小学生でも楽しめます。

寝る前の布団の上でこちょこちょタイム♪は我が家の定番でした。
5分でも子どもは大満足ですよ。

 

ジャンケン遊び・あっち向いてホイ!

グーチョキパーが分かるようになったら、ジャンケンは親子で笑える遊びNO.1です。
実は、勝負で勝ちたい!という気持ちは小さい頃から芽生えています。ジャンケンは初めての勝負かも?
お母さんとのジャンケンは、勝っても負けても「もう一回やりたい」と、リクエストしてくること間違いなし。

あっち向いてホイ!は、「3回勝負ね」と決めたり、どちらかが負けたらおしまいにしたり、短時間でも笑い合うことができますよ。

 

しりとり・なぞなぞ・ことば遊び

我が家の子どもたちとよく楽しんだのが、ことばの連想ゲーム

「赤と言ったら…」と私が質問すると
娘「赤と言ったら、リンゴ」
息子「リンゴと言ったら、ゴリラ」
次に私が「ゴリラと言ったら、大きい」といった具合にどんどん連想していく遊びです。

答えは全て〇 間違いとか、おかしい?というものは無し。遊びの中に正しさはいらないのです。

子どもの自由な発想が面白くて、笑えます!

ことば遊びは、ちょっと家事をしながらでも一緒に楽しめますよ。

 

お母さんと子ども 一緒に遊ぶことで育つもの

保育士時代、保護者から「子どものことを怒ってばかりで、どうしたらいいのかわからない」という悩みをよく聞きました。私も我が子を怒ってばかり…ということがあったので、保護者の気持ちはよく分かります。

私は、どうやったら怒らないようにできるか?ということより、どうやったら笑い合えるかを考えてみましょう!と提案してきました。

すると、くすぐるたびにケラケラ笑う我が子を見ているうちに、お母さん自身が我が子をかわいい!と思うことが増えたというのです。

一緒に笑い合うことで、子どもへの愛情がますます増えたお母さん。たくさんの愛情を受けてお母さんがもっともっと大好きになっていく子ども。

遊びを通して親子の信頼関係が育っていくのを実感しました。

愛情って、目に見えないから伝えるための行動が大事。それが一緒に遊ぶということ。

我が子の笑顔が見たくて、笑いかけていたあの頃。
子どもが笑ってくれるだけで、幸せな気分になりましたよね。

一緒に遊ぶって、一緒に笑い合うことだと思うのです。

お母さんが幸せを感じると、子どもも幸せを感じる…

子どもはお母さんの笑顔が見たいのです。

 

是非、一日5分でも一緒に笑い合う時間を作ってみて下さいね!

次回は、親子の時間と絵本についてをお届けします。
絵本は子育てのサポーターなのです!お楽しみに。

 

 

●プロフィール
保育・子育てアドバイザー
上野里江
HP:http://smiley-ai.com

保育士歴30年。保育園、幼稚園、子ども園で3000人以上の親子と関わり、その後3年間療育に携わる。
子どもに関わる大人を元気に笑顔に!をモットーに、コミュニケーション講座や相談を行なっている。

 

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