【妊娠から出産費用の悩みは自治体からの助成金で解決!! その6 (“出産手当金”編 )】

前回のコラム【 妊娠から出産費用の悩みは自治体からの助成金で解決!!(“育児休業給付金”編 )】では育児休業給付金のことをご紹介しましたが、今回は助成金の1つ出産手当金についてご紹介させていただきたく思います。

 

出産は 赤ちゃんを希求する女性にとっては嬉しくて仕方ない歓喜溢れる瞬間ですよね。

 

けれど喜びあふれるその一方で不安も生じるものではないでしょうか。

なぜなら産前産後の休暇で収入が軽減することや育休が明けた時の働き方、さらに生まれてきた赤ちゃんが健康なのを前提とした上で、保育園などに預けて働けるか 否かなど心配事が多々あるのではと思うのです。

 

これまで、仕事していた女性が産休に入ると、収入が減ってしまうことに悩む方もおられるのではないでしょうか。

 

 

でもご安心ください、上記のような悩みを解決してくれる制度があります。

 

それは出産手当金という助成金制度の一つで、産前産後の女性が安心して休業できるように、産休や育休で給料がもらえないであろうママに所得を補償してくれる制度です。

 

 

 

 【出産手当金をもらうには】

出産手当金をもらうにはどうすればいいのか疑問の方もいるでしょう。

 

まず出産手当金をもらうには次のような条件に該当しないといけません。

〇勤務先の健康保険の加入者である(ただしママご自身が勤務先の健康保険に入っていること)

勤務先の健康保険に加入していたら、勤務形態が正社員以外にもパート・契約社員でも貰えます。

 

なお派遣社員の方は対象に該当するのですが、派遣の場合は加入されてる健康保険が派遣元が派遣先かによって申請先が異なるのです。

ですので派遣社員の方は、ご自分が加入してる健康保険が派遣元が派遣先かを確認する必要があります。

 

また勤務形態が派遣の場合、産休は 勤務をお休みすることになるため、出産手当金の事とは別に派遣元と派遣先の双方に出産の連絡をする必要も出てきます。

 

〇産休中は給料が出ないことです。

中には産休中に手当がある会社もあります。

しかしその場合、出産手当金は受給されるものの出産手当金は受け取った給料分、減らされた金額となります。

 

なお会社からの手当が出産手当金を上回るなら出産手当金は受給されません。

 

また万が一、出産に伴い退職する際にも、次の条件に該当するなら出産手当金は受け取ることが可能です。

●健康保険の被保険者期間が1年以上である。

●出産日または出産予定日から42日以内(多胎妊娠の場合は98日以内)に退職している。

●退職日に仕事をしていない(もし退職日に仕事をしていたら上記の要件を満たしてないと見なされ受け取れません)

 

注:下記項目に該当する方は出産手当金の対象外です

●夫の健康保険に扶養家族として入っている。

●フリーランスに多い *国民健康保険に入っている。

* 国民健康保険:市役所等から納付書が納付書が送られてくる保険

 

 

 

【出産手当金が支給される期間について】

出産手当金は、下記のように出産が予定日より遅れ た時と予定日より早くなった時で支給される期間が異なります。

〇予定日に出産した場合

出産前より数えて42日目から出産日翌日以降56日目までだと、支給期間は98日(双子だと154日)ということです。

 

〇出産が予定日より 3日早まった場合

出産手当金の支給期間は出産日を基準にするので出産前の42日のうち3日分の減額されます。

そのため支給期間は95日(双子は151日)となります(なお出産日翌日以降の56日分には影響しないので変更なし)

 

〇出産が予定日より3日遅れた場合

予定日より遅れた分、産休に早く入ってしまったことになり、その間(期間) も付加という形で出産手当金にプラスされ支給されるので、支給期間は101日(双子は151日)となります。

 

 

支給期間をこうやって鑑みてみてますと、出産手当金自体は、ゆっくり生まれてくれた方が多くもらえるということが分かりますね。

 

とはいえ元気に産まれてくれるのが一番であり、また産休明けの復帰などに視点を当てて考えれば、それもまた良し悪しではないでしょうかとも思うのです。

 

 

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【出産手当金の金額は条件により異なる?】

出産手当金がいくら出るのか、気になりますよね。

 

基本、支給される出産手当金の額は「日給の2/3×産休の日数 」なのです。

 

例えば兵庫県在住で月額の標準報酬が25万円(出産人数1人)の場合、出産手当金は¥566,440(計算式:240,000円÷30×2/3×98日)となります。

(尚こちらの計算は、支給期間が98日として出産手当支給期間&支給金額を計算できるサイト様会保険労務士法人アールワン提供のHPにて計算した金額です。)

 

また支給金額は月額の給料や支給期間・在住地域によっても異なります。

 

 

私は自由業でしたので出産手当金はもらえませんでした。

けれど私が在住してる福崎町では、出産手当金を受け取れる条件に該当する方は給料の2/3を支給してもらえます。

 

 

【出産手当金の申請方法】

〇産休前に勤務先の健康保険担当者に相談し申請書をもらいます。

(会社によっては個人で申請するように指示されるところもあるでしょうが、その時は管轄の社会保険事務所で申請書もらうか、もしくは協会けんぽのホームページからもダウンロード可能なので申請書をダウンロードしましょう)

 

〇 勤務先に申請書を提出し、必要事項(勤務状況・賃金記載欄)を記入してもらいましょう。

(もし産休ギリギリまで働く場合は申請書を勤務日の最終日もしくは産後に受け取るか。申請書の受け取り方法を確認しておくこと)

 

〇 産休中、病院(出産する病院)にて必要事項を記入してもらいましょう。

出産する病院にて、入院時に必ず申請者を提出し医師の証明をもらいます(病院によっては文書料がかかる場合もある)。

 

〇 申請書を勤務先の健康保険担当者もしくは社会保険窓口に提出します。

会社によって異なるでしょうが申請書の提出を取りまとめて行なってくれる会社と、ご自分で社会保険事務所に提出しなくてはいけない会社があります。

ですので勤務先の健康保険の担当者に確認を取り、適した方法で申請書を提出すると良いです。

 

〇申請後、およそ2ヶ月後に出産手当金の支給開始。

出産手当金の申請書に提出書類の不備や記載漏れがなければ、約2ヶ月ほどで指定した銀行口座に一括支給されます。

(なお、この手当金は医師の証明が必要なので出産後にしか提出書を提出できない決まりであり、また手続きには時間を要するので、手当金が支給されるまでの間の生活の目処を立てておきましょう)

注:出産手当金の申請は、産休開始から2年以内に行うこと。

 

産休開始から2年以内の間、申請し忘れていても諦める必要はありません。

産休に入ってから2年以内の期間であれば、まだ提出可能ですので申請書を提出しましょう。

 

出産手当金をもらえる条件は二つあるので、もしよければご自身が該当するか否かチェックしてみるといいかもしれません。

 

 

もし出産手当金を受け取れるはずだったと思われる方は会社の保険担当の部署や社会保険事務所に相談すると良いでしょう。

 

出産手当金の計算などわかりにくいかもしれませんね。

 

そんな時は会保険労務士法人アールワン提供のHPにて簡単に計算が可能ですので出産手当金の期間や金額を知りたい方がご利用をおすすめします。

 

 

産休に入り働けない期間の不安など抱えてる方も多いのではないでしょうか。

 

私も産休前は色んなことを調べたり尋ねたりして助成金のことを知り(中には対象外の助成金もいくつかありましたが)、尋ねられる場所などあるおかげで不安や悩みを払拭することができました。

 

 

その調べた情報が誰かの役に。また産休ならではの不安かかえる方のお役にたてたなら嬉しく思い、今に至ります。

 

産休に入る方で、出産手当金受給の対象となる方はこの制度を活用すると悩みや不安を軽くできるはず。

 

 

次は【妊娠から出産費用の悩みは自治体からの助成金で解決!! (“出産祝金”編 )】にて出産祝金のことをご紹介させていただきたく思います。

 

【妊娠から出産までの費用の悩み!!自治体からの助成金で解決 】連載一覧

その1(“妊婦健康診断受診票”編)
その2(“出産育児一時金”編)
その3(“高額療養費制度”編)
その4(“児童手当”編)
その5(“育児休業給付金”編 )
その6(“出産手当金”編 )
その7(“出産祝金”編)

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