後期モンテッソーリ教育~3歳から6歳で遊びを通して学ぶこと~

モンテッソーリ教育の幼児教室の延長で、私は長女をモンテッソーリ教育の幼稚園に通わせることにしました。

皆さんも幼稚園選びには、かなり慎重になるのではないでしょうか?
私も近くの幼稚園に入園させるか、家から自転車で30分もかかるモンテッソーリ教育の幼稚園に入園させるか、かなり悩みました。

今までお友達に手を出すなど、お集まり拒否の長女がモンテッソーリ教育の幼児教室に通い始めて、お友達に手を挙げることが減った、きちんとお集まりをするようになったなど、かなり成長が見られました。
だから、前期でやめるのはもったいないと思い、送迎が大変なことを覚悟でモンテッソーリ教育の幼稚園を選択しました。

 

モンテッソーリ教育後期

長女が通った、次女が通っている幼稚園の特徴をまとめました。
幼稚園でのモンテッソーリ教育は、3歳から6歳の後期にあたります。後期モンテッソーリ教育は5つの分野に分かれます。

1.日常生活の練習
日常生活の練習の目的は、運動の完成です。
運動の感性とは、自分の身体を思う通りにコントロールする力を身につけることです。子どもはやりたい願望が強いのですが、やり方がわからないことが多いです。やりたいのにうまくできなくて癇癪をおこすことは少なくありません。
発達段階に応じて課題を設定し、1つずつ課題をクリアしていくことで子どもは自信を持つようになります。
子どもに正確にやり方を伝え、自分のことが自分でできるようになった子どもは、自立に向けて大きな1歩になります。

実際の活動には、歩く、はさみで切る、コップに水を注ぐ、ボタンをかける、室内を掃く、洗濯をする、排せつの後始末などがあります。

代表的な教具
・シンメタリック図形切り
指先を器用に使い、はさみを思い通りに使えるようになります。
・ミニほうき
小さい子どもでも簡単に使えます。整理整頓心を芽生えさせる目的があります。
・縫いさし用紙
自然に3本の指で針を持つことができるようになります。両手の指先をなめらかに動かせるようになり、鉛筆の正しい持ち方につながります。
・機織り機
両手を器用に使い、縦糸を通す動作をなめらかにできるようにします。

 

2.感覚教育
人間は外の世界の情報を5感(視覚、聴覚、臭覚、触覚、味覚)によって収集します。
3歳過ぎの子どもは、5感の発達がほぼできあがります。感覚が最も発達する時期でもあり、この時期を利用して、意識して5感を使って練習するのが感覚教育です。
また、感覚教育の教具には、くらべる、段階づける、わけるという、3つの操作が必要とされています。

モンテッソーリ教育では、感覚教育は言語・算数・文化教育という知的教育分野の基礎となる重要な役割をはたしています。

代表的な教具
・新円柱さし用紙
円柱のつまみを利き手の3本の指で持てるようになります。教具を目で見る、持つ、大きさや重さを体験することで数値以前の量の体験をします。
・長さの棒
教具を見て、持って1次元の大きさの変化をとらえます。長いといった数値以前に量を経験します。

 

3.言語教育
文字を書くこともまた、日常生活の練習や感覚教育で学んだ手や腕をコントロールする力をつかいながら、自然に身につくような工夫がされています。
子どもが文字に関心をもつ時期に自然と文字を書く、読めるようにする教育です。話す、書く、読むだけではなく、文法や文章構成、表現も早い時期から学びます。

0歳から3歳までの前期で言葉を増やし、3歳から6歳までで文法、読み書きを学んでいきます。

代表的な教具
・壁掛け砂文字板
ひらがなの五十音配列を認識します。砂文字板で練習中の文字がどこに位置するか確認します。
・移動五十音カード
音と文字の結びつきを強化します。単語を理解し読み書きの準備をします。

 

4.数教育
教具はただ単に数を唱えるものではなく、数量が具体物で表され、手で扱えるようになっています。十進法は、1、10、100、1000の「金ビーズ」を用いて、視覚、重さなどで数を体感しながら学びます。

代表的な教具
・十進法の教具
1,10,100,1000の量と数字、数詞の関係を理解し、10進法における位置取りを理解します。量と変化と点、線、面、立体の変化についても視覚的に経験します。
・奇数・偶数練習紙
数だけシールを張っていきます。
・算数棒
1から10までの量と数詞の一致ができるようになります。10進法が理解できます。

 

5.文化教育
文化教育は、ことばと数以外の子どもの興味を対象とした幅広い分野です。歴史、地理、地学、動物・植物など、小学校の社会科、理科に相当する分野を扱います。生命のふしぎや美術、音楽に関する表現力など、広い範囲にわたった能力を育みます。

代表的な教具
・時計
時計の部分の名前、時刻の表し方を学びます。
・地図パズル
オーストラリア、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、アメリカ合衆国、国名や国の位置、首都などを学びます。

 

モンテッソーリ教育の幼稚園のクラス

モンテッソーリ教育の幼稚園は縦割りクラスが特徴です。満3歳、年少、年中、年長組み合わせによる縦割りクラス編成です。小さいお友達はお兄ちゃん、お姉ちゃんの良いところを見習い、大きなお友達は小さなお友達のお世話をします。

〇幼稚園入園前のクラス
モンテッソーリ教育の幼稚園の多くでは、縦割りクラスに入る前のお子さまを対象としたクラスがあり、ニドクラスとインファントクラスに分かれます。

1.ニドクラス
0歳から通います。長女と次女の幼稚園では、0歳から通える保護者と一緒に通うニドクラスがあります。

2.インファントクラス
両手でものを持って歩けるようになった1歳半~2歳半頃から通います。長女と次女の幼稚園では、2歳から通う保護者分離のインファントクラスがあります。
満3歳になったら縦割りクラスに入ります。
長女は年少の縦割りクラスから通いましたが、次女がニドクラスとインファントクラスも通い現在、モンテッソーリ教育の幼稚園の縦割りクラスに在園中です。

 

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縦割りクラス以外のモンテッソーリ教育幼稚園の特徴

1.お仕事の時間がある
独特のモンテッソーリ教材、道具を使った活動、おもちゃを自由に選択する活動は、モンテッソーリ教育ではお仕事と呼ばれます。長女が通った、次女が通っているモンテッソーリ教育の幼稚園は、毎日1時間から1時間30分ぐらいお仕事をしています。

2.行事が控えめ
モンテッソーリ教育の幼稚園は、運動会、遠足、クリスマス会や豆まきなどの行事は控えめである傾向です。お子さまの日常生活を大切にしているため、発表するための練習などはあまり行わないのが特徴です。
長女が通った、次女が通っているモンテッソーリ教育の幼稚園は、運動会、遠足、クリスマス会(生誕劇)の行事はみっちり行い、親のお手伝いは結構多いです。
しかし、他の幼稚園には必ずある、夏祭りがありません。遠足は近場ですませることが多く、校外学習の回数も少ないです。お泊り保育も他の幼稚園は、幼稚園の郊外に泊まりにいきますが、長女が通った次女が通っている幼稚園は幼稚園でお泊りをすませます。

 

こんな人にお勧めします。モンテッソーリ教育の幼稚園

教育方針や行事は幼稚園によることが多いので、入園前に1度幼稚園を見学しておくことをおすすめします。

1.行事より基本的な生活習慣や自然に学習する習慣を身に着けてほしいと考える人におすすめします。
2.自然に学習をする癖を子どもにつけさせたい方、小学入学前に自然に文章を書くようになってほしい方、計算が自然にできるようになってほしいと考えている方におすすめします。
3.モンテッソーリ前期課程を修了、修了予定者は、引き続きモンテッソーリ後期の課程を幼稚園で学ぶことをおすすめします。モンテッソーリ教育前期でつんだことを無駄にせず後期で積み重ねてみてください。前期で見られなかった複雑のお仕事が上手にできるようになりました。
4.縦割りクラスなので、一人っ子でもっと周りのお友達にもまれながら育ってほしいと考える親子にもおすすめです。小さい子どもは大きい子どもを見習い、大きい子どもは小さい子どものお世話を自然とするようになります。

大きい子ども、小さい子どもともにお互いに影響を大きく受けますよ。

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