子どもに大人のルールを押し付けないことが大切。

 

大人の世界と子どもの世界はちがう

社会には大切なルールやあるべき姿というものがありますよね。

例えば「挨拶をする」「相手への思いやりの気持ちを持つ」など。そして、それができる人間になってほしいと自分の子どもに望む保護者は多いのではないでしょうか。

そのため、それができていない自分の子どもを見てがっかりしてしまった・・・という経験はありませんか。

しかし、それは多くを経験してきた大人の社会の話。この世に生まれて間もない小さな子どもの世界にはそんなルールはまだ存在しないのかもしれません。

 

「挨拶ができない=躾ができていない」ではない

挨拶の楽しさを知る

人と会ったとき挨拶を自分からして欲しいと思う保護者は多いのではないでしょうか。

挨拶は人と人をつなぐ大切な手段のひとつですよね。知り合いに会うと「ほら、挨拶しなさい。」と大人の後ろに隠れる子どもを前に出そうとはしていないですか。

子どもの気持ちになって考えてみてください。

まだ小さな子どもにとっては、長い時間を一緒に過ごす保護者が、彼らの世界のすべてです。
そう、身近な大人以外は敵だとさえ思っているかもしれません。

そんな敵かもしれない人の前に一番の味方であるはずの保護者が突き出そうとしている。
これって、子どもにとっては恐怖ですよね。
そんな状態で気持ちのこもった「こんにちは」が言えるはずありません。

子どもは身近な大人を見て安全かどうかを判断します。

身近な保護者が、笑顔で挨拶し、その相手と楽しそうにおしゃべりをしている様子を見れば、きっと子ども自身から行動するはずです。

我が子もそうでした。知り合いが来ることを伝えると、3歳になったばかりの娘はこう言いました。

「こんにちはしない。」

どうして?挨拶は大切よ。と言いたい気持ちを抑え一言。
「お母さんはこんにちはするね。」とだけ伝えました。

宣言通り挨拶をしない娘。しかし、私が笑って会話をしたり、知り合いが娘のおもちゃで楽しく遊んでいる姿を見ていたときです。

「こんにちは、こんにちは…」とても小さい声ではありますが、しっかり挨拶したのです。顔を合わせてから1時間は経過していました。
しかし、それでも自分の判断で挨拶をした娘を大変誇らしく思いました。

ぜひ子どもが自分でやりたいという気持ちが芽生えるまで待ってあげてください。そして、挨拶ができないことは躾ができていないということではありません。

 

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「どうぞ」できないのは、思いやりがない?

相手のために子どもの探究心を邪魔しない

ハイハイをするようになり行動範囲が広がると、児童館などの施設にいく保護者の方も多いのではないでしょうか。こんなやりとり覚えありませんか。

 

子どもA:おもちゃで遊んでいる

子どもB:そのおもちゃに手を伸ばす

子どもBの保護者「だめよ、お友達のだからね。」

子どもAの保護者「もういいよね、どうぞしようか。」

無理に渡して子どもAが泣く。または、貸してもらえず子どもB泣く。

 

ここで大切なのは、子どもAの気持ちです。
子どもの遊ぶ=大切な学びの時間です。一生懸命おもちゃを観察している子どもから、味方である保護者が無理やり奪ってしまったり、やめるような声掛けをしてしまったらどうなるでしょう。
せっかく育んでいる探究心が途中で奪われてしまっています。

では、子どもBの気持ちはどうでしょうか。
使いたいものが使えない歯がゆさはあるかもしれません。しかし、ここは待つことを学ぶチャンスだと考えてみてはどうですか。

終わったら貸してもらおうと声をかけた上で、他のおもちゃへ誘導しましょう。

そして、ここからが大切なことです。
「貸してもらおう」と言葉にしたからには、子どもAがおもちゃを探求し終わったあとを見逃さないようにしましょう。

たとえ、そのおもちゃへの興味が薄れていても、手渡してあげましょう。そうすることで、待っていれば順番は回ってくるんだと理解する第一歩になるはずです。

 

保護者との遊びと、保護者の背中を見せてルールは学ぶ

子どもがやりたい気持ちを待つ

ルールを身につけることは大切です。

それは、外の世界の中で身につけるのではなく、大好きな身近な大人との遊びの中で育ててあげると良いですね。そして、遊びの中であっても子どもが「こんにちは」「どうぞ」できたら思いっきり褒めることを忘れないでください。

そしてもうひとつ。保護者の背中を見せることです。
挨拶や「どうぞ」ができない子どもの姿を見て、不安や不満気な顔をするのではなく、保護者が笑顔で楽しくお手本を示すことが何より大切です。

 

ルールは押し付けてはいけません。
ましてや、私達大人が当たり前と考えているルールができないからといって「おりこうじゃない」というわけではないのです。

子どもの気持ちを汲み取り、行動に移すことができるまで少し待ってみてくださいね。

 

 

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